平成18年度 商店街実態調査報告書
 
         
まとめ
         

 商店街の景況感については、昨年度回復傾向が頭打ちになりそれが本年度も継続しています。統計では戦後最長の景気拡大期間になっていますが、それが直接給与の増加や消費増に結びついていない等、商店街の景況感にまで反映していないことがうかがえます。
  今後の活性化見通しについては、昨年度一旦やや明るい見通しに転じましたが、本年度は再び厳しい見方になり、ほぼ平成16年度の見通しと同じような状況になっています。昨年度に景気回復の期待感があったものの、上記のようにその効果が商店街にまで浸透していないことから、今後の見通しも厳しいものに変わって来ていると思われます。

 空き店舗については、昨年度一旦増加しましたが、本年度は平均空き店舗数・空き店舗率共に減少しています。行政を含め商店街が空き店舗対策に取り組んできた成果が現れてきていると思われます。ただ、空き店舗がある商店街は、まだ全体の約65%あり、今後も継続して空き店舗対策に注力する必要があります。

 本年度は平成12年度、16年度に引き続き商店街が抱える課題・問題点について調査しています。本年度の特徴は、商店街がいかに集客力を高めていくかというマーケティング関連の問題が上位を占めている点です。大型店やチェーン店を始めとした厳しい競合状況の中で、商店街として対応すべき本質的な課題・問題点が抽出されています。

 商店街を活性化していくための対応策については、街路灯や商業基盤施設整備といったハード対策よりも、イベントや共同宣伝、勉強会の開催などソフト対策が上位を占めています。また、昨年度実態調査のテーマであった防犯対策や環境対策に力を入れていこうとする商店街も多く見られます。

 本年度は商店街における「ヒト」の状況について調査しています。商店街の役員については平均年齢が高く、在任期間も長い傾向が現れており、これは今後の活性化見通しで厳しい見方をしている商店街において顕著になっています。一方、商店街活動に積極的に取り組んでいる役員・会員等については、その平均人数がほぼ全役員数に近く、役員以外の多くの会員も広く活性化に取り組むといった状況にない商店街も多いようです。

 商店街における「カネ」、つまり財政の状況については、平成12年度、14年度に比べ全般に収入が減少しています。また、今後の活性化見通しで厳しい見方をしている商店街ほど、減少傾向が続き、収入が不足している状況で、資金面で厳しい状況がうかがえます。

 最後に、商店街の活性化においても、個店と同様、上述の「ヒト」や「カネ」に加え、店舗や業種構成といった「モノ」、他の商店街や大型店の動向などの「情報」といった商店街の経営資源をいかに充実させ、効率的かつ効果的に運用するかが重要になってきます。商店街実態調査の結果も、経営資源の一つである「情報」の充実にもつながるので、是非有効に活用して頂ければ幸いです。